予実管理の効率化・高度化実践ブログ

経営企画にむけた業績管理業務向上のリアルなノウハウ

予算の精度が上がる、経営的メリット

 

f:id:suginami_freelance:20190121005040j:plain

 

 

そもそもの話となりますが、

 

「予算の精度をなぜ上げる

必要があるのでしょうか?」

 

ぜひ、予算管理や予実管理

システムベンダーと

現在打合せをされている方が

読者にいらっしゃれば、ベンダーに

同じ質問をしてみてください。

 

もし、以下のような回答がくれば、

恐らくそのベンダーは

現行のスプレッドシートを

システムにのせかえる事だけに

関心があるリスクが想定されます。

 

回答予想>

 

予算の精度を上げることで、

決算発表における見通しや着地

予想の正確性が増し、

投資家や利害関係者への信頼性があがる

 

●この回答がダメな理由

 

書いている内容は間違っていません。

ただ、“浅い”のです。回答が。

 

●私の答え

 

見通しの数値の誤差(=精度の悪さ)

は業績に負の大きな影響を与える

死活問題だから

 

具体例をあげてみましょう。

 

製造業の精度が悪い場合>

 

(1)   見通しより受注が多い

→製品の製造が間に合わない場合、

 製品の提供が出来ないため

 売上の機会損失となる

 

(2)見通しより受注が少ない

 →在庫が増えるため、

  CFを圧迫

 

サービス業の精度が悪い場合>

 

(1)見通しより受注が多い

→社内リソースで対応できない

ビジネス(ex.システム構築)場合、

 売上の機会損失となる

 

(2)見通しより受注が少ない

 →利益確保を優先するため、

  採用や投資を先送りする傾向がある

 

と、4ケースの

いずれもが負の影響を与える

からです。

 

したがって、

精度があがると無理のない

(疲弊しない)

目標達成のマネジメントができるし、

目標にいかない事業部が

発覚した場合には早期把握ができ、

対処が迅速になり、

傷が深くならない、

というのがメリットです。

 

さらに、そのメリットは

利益の安定、に通じます。

 

ちなみに、

なぜ「回答予想」の答えをする

ベンダーをリスクと評価したかというと、

上記のように精度を上げるうえでの

重要な論点を答えるのではなく、

精度を上げた後の“期待効果”を

答えている点が、

プロジェクトの実施経験が少ない

と判断したからです。

 

役職の高い方や担当の方から、

システム導入後に本当に切実に

「業績予測の精度を上げたい」

と相談されていない

んじゃないか。

だから、

当たり障りない回答になるんじゃないか。

 

 

最近アップされている

システム採用事例が

あまりにも安易に

「精度を上げましょう」

と、まるで

 

風が吹けば、桶屋が儲かる

(システム導入→精度向上)

 

というように言っているような

気がしたので一石を投じたく、

記事化してみました。

 

目的は批判ではなく、

実経験からの

ベンダー選定基準の啓蒙です。

 

また、私が過去に改善した

プロジェクトアプローチなども

別途記事化しようと思います。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■■編集後記 

導入事例はあてにならない

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

予算や見通しの精度を上げるのは

簡単ではありません。

 

サービス業と製造業を兼ねている

企業ではより状況は複雑ですし、

為替や新規M&A先など、

コントロールが十分にできない要因も

見通しのズレの元となるからです。

 

また、ある企業では

「うちは予算を低く設定し、

目標の達成度が高いと評価される

長年の文化だから、

評価制度も含め検討しないと

精度向上は難しいかも」

という意見も当時ありました。

 

ただ、朗報となりますが

精度向上の施策はグローバルで数々

レポートが上がっていますので

タイミングをみて情報提供できればと

思います。

 

PS

 

「本音ブログ」とつけた手前、

本当に強調したいことをいおうと

したら少々角が立つ記事となって

しまいました。

 

スプレッドシートからシステム

にのせかえたけど、

運用が全くシステムにのっていない、

というケースを人伝えですが

最近また聞いてしまったため

かもしれません。

 

安定運用の経験が豊富な

ベンダーを見極めて欲しい、

という想いで記載しました。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━
閲覧いただきありがとうございます
━━━━━━━━━━━━━━━━━


発行人: 
300社の業績管理仕組み化経験を持つ
小林基樹

https://bit.ly/2T2i64y

 


Twitter
⇒ https://bit.ly/2Cl4aNI


facebook
⇒ https://bit.ly/2EAx9iu


LINE
⇒ https://bit.ly/2DqusjF


メルマガ 
⇒ https://bit.ly/2SmNNFs

 

 

>人気ブログランキング