年度予算とは
今日は用語の定義シリーズです。
理系出身あるあるだと思いますが、
議論をする前に使っている言葉の定義が
知りたい、という方も多いと思いますので、
定期的に記事化していきたいと思います。
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(1) 年度予算とは
(2) 年度予算策定のポイントと留意点
(3) その他tips
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(1) 年度予算とは
年度予算は、各部門の業務計画を前提とした
業績目標達成のための数値計画であり、
常に実績と対比することで統制手段
として機能する。
仕入や製造は、販売量の予測に基づき、
販売量の予測は需要の予測に
基づいて策定される。
企業は各種の予測に基づいて、
事業活動の調整を図っていく必要があり、
予算は事業活動の調整の役割を
するものである。
(2) 年度予算策定のポイントと留意点
①売上高予算と販売費予算
販売計画が即ち売上高予算であり、
これに売上増加策などの計画を
反映しつつ販売費予算を編成します。
②製造費予算、購買予算、在庫予算
製造業の場合、
生産計画を受けて製造費変動予算
(材料費など)と製造費固定予算
(人件費など)に区分して
製造費予算を編成します。
ここには、要員計画や設備投資計画
も反映されることになります。
③一般管理費予算
一般管理費は、経常的な要素が多く、
過年度傾向のみを参考に策定すると
年々増加する場合が多くなります。
したがって、総額枠を設定し部門毎に
割り当て、経費削減の計画を策定の
うえ予算を編成するなどの
対策も必要です。
④営業外損益予算
資金調達・運用計画のほかに資産売却等
の特別損益、法人税等の金額も
計算して編成します。
⑤設備投資予算
設備投資金額の発生時期、
設備の稼働時期、減価償却の
発生時期から予算を編成し、
資金予算と連動させます。
⑥資金予算
損益予算に貸借対照表の増減額を
加味し、資金の収入・支出を
予算に編成します。
(3) その他tips
予算対比資料の目的>
年度予算を月単位に展開して、
月次決算値との収益・費用、
資産・負債の対比による計画額との
差異を分析し、年間計画額からの
乖離の状況を把握します。
過去実績対比資料の目的>
前年同月実績との比較を行い、
経営成績の変化を分析し、
経営管理に役立てます。
業績報告の目的>
予算と実績を比較・分析した
報告資料により、
早期に経営の状況及び問題点を把握して、
対策の検討・実施を行い、経営管理に
役立てるために実施します。
年間計画に影響する場合は、
対策の検討のほか、
計画の見直しを図る必要も出てきます。
(引用元:"経理・財務サービス
スキルスタンダード")
年度予算という定義と構造の引用ですが、
今普及している言葉でわかりやすくいうと
「来期予算」ですね。
また
「なぜ昨年対比と比べる必要があるのか」
と聞かれると困りますので、
各帳票の目的があると参考になりますね。
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■■編集後記
コメント欄に
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用語の定義について。
用語に関連のあるブログ記事のコメント欄に、
引用文章を発見次第今後はちょこちょこ
貼っていこうと思います。
試しに「予実管理とは」の末尾に
いくつかコメント貼っています。
用語のストックがたまれば
まとめてどこかで記事化するか
用語をまとめて参照しやすいページ
構成考えます。
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閲覧いただきありがとうございます
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発行人:
300社の業績管理仕組み化経験を持つ
小林基樹
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