予実管理の効率化・高度化実践ブログ

経営企画にむけた業績管理業務向上のリアルなノウハウ

広告宣伝費とKPI (BtoB)補足編  売上と広宣費がロジック化できれば精度が上がる!

 

f:id:suginami_freelance:20190121005026j:plain

 

 

 

以前、
広告宣伝費とKPI(BtoB)という
記事を書きました。


一定のアクセスがあったので
いくつか補足しておきます。

 

(1)前提


まず提案受注率についてですが、
20%というのは過去の実績にもとづく
平均数字です。

 

ですので、
過去に売ったことが無い新商品の場合には
一定の提案件数をもって
平均を出す必要があります。
(10件受注/年間50件の新規アポ)

 

次にアポ獲得単価ですが、
これもA媒体、B媒体、C媒体ごとに、
1件のアポに対してかかったコストが
いくらだったのか媒体ごとに出し、
平均を出す必要があります。
(A:3万、B:1万、C:2万
  → 2万が平均)

 


(2)受注率と獲得単価がKPIの理由


受注率や獲得単価が悪いと、
広告宣伝費が増えるからです。


20%の成約率で
1件あたりの獲得単価が2万と、
成約率10%で単価が4万と比較すると、
1件あたりの受注コストは
10万と40万で差が30万も異なります。


また商談期間が長くなると成約率も悪いし、
獲得コストの回収サイクルが遅れるので、
「1案件獲得の平均期間」もKPIでした。

 


(3)KPI向上アプローチ


・受注率


営業マンそれぞれの成約率を出し、
平均を出します。

その中で、
平均よりも特に成約率が高い人の
営業工程を分解して
成約率の高いプロセスの再現を
目指します。

 

・獲得単価

これは媒体ごとに
1件獲得あたりのコストを出して、
悪かったら切って
新しい媒体にコストを使うべきです。

また自社でサイトを持っていれば、
ひたすらA/B分析して
コンバージョン率をあげるため
サイト改善に努めましょう。



・受注期間

一つは営業面で、
営業の商談回数をいかに減らせるか
という検討を行い、
営業プロセスごとに
改善案を実施するイメージです。

 

たとえばIT製品の販売であれば、
ニーズのヒアリングから実装検討、
見積・提案までの過程が一番長いので
それを短くする方法を考える形です。


(私の場合、業種別、ニーズ別に
 仕掛品を作り、
 提案時間を短縮してました)


2つ目はマーケティング面で、
訴求を役職が高い方向けに
情報発信する、
あるいは訴求するニーズの
切り口を変えてみる、
とかですね。

即決となるストーリーを
探します。


以上、広告宣伝費の設定と
KPI管理について記載しました。



ちなみに予実管理と
なんの関係があるかというと、

「いくら広告宣伝費を使えば
いくら売上が上がるか」


というロジック化ができれば
業績予測の精度は増すし、
業績予測が正確であれば、
その体制を作る人員計画も
スムーズになるためコラムにしました。



尚、実施するにあたり
注意点を上げるとすれば2つで、
ひとつは営業マンが自身の営業プロセスを
公開したがらない点をどうするか。

 

二つ目は、
マーケと営業がきちんと連動しないと
それぞれが事実に基づく
改善がしづらい点ですかね。

幸い私は1点目に関して、


「IT製品のBtoBモデルで

  一番成約率が高い営業マニュアル」


が海外本社から用意されていたので、
他の人と揉めずにメンバー一丸となって
KPI改善に努めることができました。


(営業マニュアル欲しい方います!?)

 

バックナンバー>

 

広告宣伝費とKPI(BtoB編)

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━
閲覧いただきありがとうございます
━━━━━━━━━━━━━━━━━


発行人: 
300社の業績管理仕組み化経験を持つ
小林基樹
https://bit.ly/2Ac6eWN