予実管理の効率化・高度化実践ブログ

経営企画にむけた業績管理業務向上のリアルなノウハウ

管理会計システムでニーズの多い選定ポイントを解説

管理会計システム



 

 

 

管理会計の提案をしているとお客さんから


「システムの選定ポイントとか
 教えてくれない?」


と昔よく言われました。


というのも、お客さんはシステムに詳しい
わけではないので、各社が色々な提案を
してくると比較が段々おっくうになってくる
ようです。


今日は多くの会社に適用できるであろう、
簡易版選定ポイントとその理由を解説します。


テーマはズバリ、「柔軟性」です。

 
■マスタ変更が容易か

まず、どういうお客さんから問い合わせが
多いかというというと、
予算編成や見通し管理でエクセルという
2次元構造では管理がしんどい方が
システム化を望みます。

「エクセル管理がしんどい」とは、


・組織変更が多い
・製品やサービスの追加、変更が多い
・PDCAサイクルを早めたいため、
 週次など高頻度で見通し管理している


などがそれに該当します。


ですので、組織や管理会計項目が
期中によく変更される事を前提に、
お客さん側でマスタのメンテナンスが
しやすいかどうかが
業務に耐えうる基準になります。



■レポートの変更がしやすいか


前述の通り、
期中に様々なシステムの仕様変更が起こる
予実管理や予算管理ですが、
それにともない見たい軸というのも
頻繁に変わります。


具体的にいうと、

・期初予算と今月見通しの差異は?
・地域別、セグメント別の内訳は?
・新規店舗と既存店の比較は?
・期初の為替レートと今月の差損は?


などなど。


こういったレポート業務のニーズに
対応できないと、別でBIツール入れようか?
という話になったりして、
システム構造が複雑化してきます。


またそれだけでなく、
システムをせっかくいれたのに、
欲しい情報が簡単に取り出せないと
結局業務が経企の方に属人化してしまい、


「あれ?システムいれても、
 本部側に負担が大きい業務体質
 変わってなくね?」


となってしまいます。


レポートの変更が簡単かどうかって、
意外と重要ですよね?

 


■実績データ連携の仕組みが
 ユーザにとって充実しているか


経営管理や管理会計システムと呼ぶ以上、
実績連携要件の実現は必要不可欠です。

問題はその「連携方法」ですが、
ここは実は色々と検討するポイントが
あります。


まず、連携元の会計システムが様々な点です。


勘定奉行などのさまざまな単体会計システム
をはじめ、ERPでいうとSAPやGLOVIAなど
連携元がバラバラなメーカー製品から、
プロジェクト毎に要件を整理し
連携する必要があります。


(もちろん、出力形式も各システム
 バラバラですよ笑)


次に、連携元が1つのシステムだけでなく、
複数のシステムから実績値を取ってくる
要件となる事があります。



例を挙げると、

・人事情報:人事システム
・販売情報:ERPなど
・商談情報:SalesforceなどのSFA
・会員情報などの非財務情報:さまざま..

などご要望は様々です。


ポイントは、これらの事が仮に僕らが
設定したとしても、お客さん側でメンテ
できるようスキトラが要ること。


そして、会計システムのリプレイスなどにも
きちんと対応していける事ですね。


よって、実績連携がユーザにとって
充実していないと、エクセルテンプレートで
システムにデータを入れる業務が続いたり、
システムのアップデート毎にコストがかさむ
状況になるケースが予想されます。

 


以上、多くの会社さんに広くニーズが
ありそうなポイントに絞って
解説してきました。


なぜ、冒頭で柔軟性がテーマだといった
かというと、一度システムに設定したものを
お客さん側で変えていく・変わっていく
ことを前提としないと、


業務にシステムがついていかなくなる


可能性があるんですね。

 

またこれまで述べたこと、

(1)マスタ変更が容易か

(2)レポートの変更がしやすいか

(3)実績データ連携の仕組みが
 ユーザにとって充実しているか


これらが実現していないと、
結局本社側に業務負荷が高いままだったり、
導入したシステム自体が使われなくなります。

元のエクセル業務に戻ってしまう
ケースに共通していえる点だ、
ともいえるかもしれません。

 

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管理会計システムは昨対比が苦手 

 

 

(次回:営業支援システムへ期待する内容
    で誤解が多いわけ)


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発行人: 
300社の業績管理仕組み化経験を持つ
小林基樹
https://www.budgetcontrol.jp/

 

 

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