製造業のKPI具体例とその指標の背景について
今日は製造業で管理されている
KPIの一つ、歩留率についてです。
(1)歩留率とは何か?
歩留りとは投入された主原材料の
量と、その主原材料から実際に
算出された品物の量の比率のこと。
式で書くと、
歩留率=(算出された品物の量
/ 投入された主原材料の量)
×100(%)
※JIS Z 8141-1204より
または会計上の式だと仕掛品における、
歩留率=当月完成品の生産量
/ 投入数量
となります。
尚、
当月完成品の生産量=投入数量 –
仕損量
です。
(参考:「原価計算」高田直芳より)
(2)歩留率を分かりやすくいうと?
いきなり数式を書いて読みづらく
なり恐縮です。
簡単にいうと歩留は原価における
生産性指標で、
アウトプット÷インプットです。
例えとしては1枚の牛皮から、
何個のハンドバックが作れるか、
と考えると
1枚の牛皮まるまる使えないので、
ハンドバックに使えた面積 ÷
1枚の牛皮
が歩留りのイメージとなります。
(3)なぜ製造業で歩留率はKPIなのか?
結論からいうと、歩留りで原価が
上下するからです。
原価を下げようと施策をしても、
その生産性指標(=プロセスKPI)
である歩留りが悪いと
効果が低くなるからです。
では、歩留りに注目する背景は
何でしょうか?
それは、現在の製造業の多くが
多品種少量生産のため、
歩留りが悪いと原価が上がりやすい
体質だからです。
順に書くと、
お客のニーズの移り変わりが早い
→
品種を多く生産する必要がある
(=多品種少量生産)
→
歩留りが悪いと仕掛りの
投入量が増える
→
原価が上がる
というロジックです。
まとめ)
製造業の方からすると、
そんなの常識だろ?
という内容だと思います。
製造業、とくくるとざっくり
し過ぎていてこれくらいしか
書けないのですが。
よく相談されたのは
たとえば歩留率をどの粒度や
レイヤー(階層)まで仕組み
として落とすか、とかですね。
と、今日は歩留りの概要レベル
でしたが、
今後製造業のもっと細かい
業種別のKPIについて記事化
していく予定です。
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■■編集後記
サービス業にも通ずるKPI
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歩留りという言葉は
製造業のお客さんと会話していると
よく出てきますが、
構造的に似た使い方で、
歩留りはサービス業にも
言葉を変えて出てきます。
コンサル会社では、
プロジェクトチャージ率とか。
(=PJ有償稼働時間
/ 月コンサル1人の人件費)
IT企業ではエンジニアによる
有償稼働率とか。
(=上記のエンジニア版)
特に、外資系のコンサルなどでは
チャージ率が長期で悪いと
ヘタしたらクビとなるので
重要な指標ですね。
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発行人:
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